トラウトアンドキング
フィッシングツアー
海外釣行報告
2004年7月
アメリカ アイダホ州 ヘンリーズフォーク 他
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究極のマッチ・ザ・ハッチを体験。フライフィッシャー憧れのスプリングクリーク。
ヘンリーズフォークはヤラレて楽しい?!?
  究極のスプリングクリークと言われているヘンリーズフォークのゆったりとした流れでライズを繰り返すレインボウ、またドリフトボートで下るマディソンリバーの激流のたるみにひそむ大物ブラウントラウトの釣りはアメリカンフライフィッシングの代表として知られています。今年もヘンリーズフォークのほとりの町ラストチャンスに宿泊し、レネハロップ率いるトラウトハンターの敏腕ガイドの案内で、たくさんのお客様にお楽しみ頂きました。今回は、例年より日程を1日延ばし、最初にミズーリリバーを予定しました。
  以下に小縄様から頂いたレポート掲載させて頂きます。写真と共にお楽しみください。
  また、ご興味のある方は、来年の釣行のご準備を!!皆で行く企画もご検討ください。

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  2004年7月、アメリカ遠征報告
  今回の遠征は、7月13日から8日間の日程で、ミズーリ2日とヘンリーズフォーク4日をメインに、ギャラティンとマディソンも釣ってしまおうという欲張りなものになった。
  7月13日成田空港で待ち合わせた3人(ツアコン氏は先乗りしている)は、NW8便に乗り込み、9時間後シアトルに到着した。乗り換えのため国内線ターミナルのベンチに座っていたところ、1週早いツアーで同じコースを回ったグループとバッタリ出会った。現地の状況を教えてもらい、ヘンリーズフォークは厳しい(まぁいつもの事)、ミズーリ・マディソンはバコバコと聞き一安心、夢を膨らませながらボーズマン行きの国内線に搭乗した。ボーズマンに降り立つとすっかり日焼けしたツアコン氏とガイドのロバートとウィルがお出迎え、挨拶もそこそこにミズーリに向けて出発した。ロバートのボートには私とツアコン氏、ウィルのボートには沢田さんと小宮さんが乗り込み、さあ嬉し楽しい釣りの開始。
ホルダーレイクロッジ  先ほどまで茹だるような暑さだったが、ライセンスを購入している間にストームがあり、川もリセットされ最高のコンディションだろうと思っていたが、実際にドリフトを始めて見ると目立ったライズもなく、アイランドと呼ばれるポイントで下船した。降り立ってみるとボートの上からでは見えない、リフルの中でライズを繰り返す魚に囲まれていることに気付いた。すぐにキャスト開始、『ハーイいただき』と言いたいところだが、この日はどうも調子があがらない。光の関係か見えないフライに苦労し、光量が落ちライズフォームが大胆になってきたころ、#20のカディスで待望の1匹目をキャッチ、その後もう1匹同じサイズを追加した。初日から真っ暗になるまでロッドを振ったにもかかわらず、この日は小さめの魚2匹で終了。ツアコン氏はというと、ダウンでフルライインを流し込む釣りで、何本も引きずり出して(フンだ!!)いたようだ。他の2人もバンク際で楽しい釣り(フンフンだ!!)が出来たようだ。宿に帰って、リフルの中でも見える#18〜20のCDCカディスを数本巻き、ベッドにもぐり込んだ。

  14日、昨日の雪辱を果たすべく気合い十分。しかしそんな気合いが、この川には不釣合いな事が直ぐに解った。
ミズーリリバーでの川下りボートを出してすぐにイルカライズに遭遇、何匹もの魚が並んで背中を出してライズを繰り返しながら移動している。うまくフライを流せればパックンと大きな音を立てて食ってくる。ツアコン氏が私の不調を知ってかイルカライズを全て譲ってくれた(彼がそう言っていた)おかげで、元気なレイボーとブラウンをキャッチでき極楽極楽。シャローやバンク際でライズを見つけてボートを降り狙う事もできた。昨晩は小さなカディスにしか反応しなかったのに、日中にもかかわらず#14CDCカディスで(不思議?)満足できるサイズの魚を10本ほどキャッチ出来た。
ミズーリリバーのレインボウトラウト ミズーリリバーのブラウントラウト
  いよいよ明日からはヘンリーズフォークだ・・・。

  15日、一路ヘンリーズフォークのはずが、途中ショップに立ち寄りお買い物、イブニングに間に合えばいいからと、急遽ギャラティン(リバーランズスルーイットの川)をやっつける事に決まり、以前ギャラティンを釣った事のある沢田さんの案内でポイントに入った。#10のカディスでフラッタリングすると元気なニジが飛び出してくる。サイズがチョット小さめながら2時間ほど楽しんで切りあげた。私達の入った中流域はフリーストーンの川で、水温の上昇する昼頃からの方が良いと思われた。途中、ウェストイエローストーンで中華料理店を発見、チャーハンと焼きそば(中華最高!)を食べ、ショップでお買い物をした。ウェストイエローストーンには何件もショップがあるが、ブルーリボンがお勧め。特に獣毛フェチの方は、高品質なディアーヘアーにスリスリしてください。そんな寄り道をしてラストチャンスに到着したのが14時、Aバー前から対岸に渡りライズ待ちを始めた。ガイドのマーティーの話によれば16時からフラブがハッチするとの事。対岸を歩いていたツアコン氏が急にウェーディング開始、いきなりグッドサイズをランディング(ヤラレた)、その場所のライズは続いているらしく小宮さんに交代して、こちら側に渡ってきた。岸に上がったツアコン氏が岸際で小さなライズを発見。フラブのクリップルをダウンで流すと1発で出たがフッキングせず(ざまぁみろ)、そんな事をしているうちに、何匹かのグッドサイズがライズを始めた。がしかし、さすがに百戦錬磨の魚たち、簡単には針掛かりしてくれない。私はしびれを切らして、お立ち台前までライズを探して下ってみるが何も無し。18時頃から激しいサンダーストームがあり動けなくなり、20時頃Aバー前に戻ってみると、良かったとの事。私も真ん中に入れてもらいがんばったが…、釣れないレポを書くのはつらい。

  16日、朝はレールロードランチで車を降りて、徒歩20分のボーンフィッシュフラットへ向かう。
レイルロードランチ朝のボーンフィッシュフラットは、PMDとフラブのスペントスピナーが大量に流れ、それにつられて大きな魚がライズを繰り返す地獄です。そう、天国ではなく地獄なのです。幅100m長さ1kmのフラットに、ライズしているサイズの良い魚は10匹(と言い切る)、それも半端なスレかたではないのです。去年もここのライズにはまり、頭がおかしくなった私は、ここの魚にヤラレたい一心で今年もやってきたのだ。私は、アイランドからの流れ出しが1つになって、流速の早くなるポイントで三角頭を発見。双眼鏡でライズフォームを観察、魚の頭は見えるが食べたものは見えない。間違いなくスペントを食っている(と言い切る)。時間をかけて近づき、#18ラスティースピナーをキャスト。数投で17インチを仕留める事に成功した。
  対岸の下流で背中を見せている魚は、先ほどの魚より大型で、数メートルの範囲で、流れてくるものを全て食べているようなライズをしている。そのころスピナーの流下もピークを迎えていたので、少し目立つようにビックウィングスピナー(ボディーサイズは#18のままでCDCのオーバーサイズウィングを付けたもの)をキャスト、何度か反応したが明らかにライズフォームが変わってしまった。
ボーンフィッシュフラットでの19インチ レインボウプランA(去年発売されたビデオでレネハロップがこう呼んでいた)に作戦変更し、しばらく時間をおくと、右前方15mにいた魚が私の真下に向かって来ているのだ。タイミングを見計らってプランAを実行すると、三角頭が現れパックリ大口を開いた。頭が完全に沈むのを待ってロッドを上げると、ずっしりとした手応えがあった。魚は下流に向かって疾走を始めたので、好きなだけ走らせ止まったところで反撃開始。対岸まで歩かされたが19インチの砲弾型美人をネットインすることが出来た。岸に上がって『とったど〜』と叫んだ。

  午後はパインヘブンに向かった。3人はクリフでサイトニンフ、私は対岸に渡りガイドのジョンに教わった釣り方(内緒)をためす事にした。50mほど釣り下った所に大きな岩が頭を出し、流れを2分しているポイントがあった。手前側の流れにフライを乗せた時、パックリ大口を開けた魚が私のフライをくわえた。流れが速くサイズも大きいので少し時間がかかったが、20インチを無事キャッチ(写真無し残念)、別荘のデッキから覗いていた白人にピ−スサインしたら通じたらしくイェ〜イと答えてくれた。
沢田さんの雄姿 ビッグトラウトとのファイト  対岸に戻りクリフに昇ると、ツアコン氏の指示で沢田さんが24インチはあろうかという魚を狙っていた。インジケーターを付けたニンフィングだったが、魚の上をインジケーターが通るとイヤがっているようだ。数投したところでインジケーターが偶然外れて、そのまま数投したところで、突如魚が反転浮上してニンフをくわえた。一気にラインが引き出されバッキングも20mは出ただろうか。それまで1直線に上流に向かっていた魚が、左に向きを変え流心に向かって走り始めた。50m出たラインが水勢で大きくたわみ始めたとき、無情にもフックが外れてしまった。いままでこのポイントで見た最大の魚だっただけに残念。

  17日も午前中はボーンフィッシュフラットに向かう。岸際でライズ待ちしているとボコッと吸い込む音が下流から聞こえてきた。寝転がってバンクから頭を出し下流を覗くと、わずか10m下流のバンクから30cmの所に大きな三角頭が見えた。少し上流まで歩き川に入って魚を観察すると、同じ場所で動かずライズを繰り返していた。私は徐々に間を詰めていったが、射程距離にはいると魚は移動してしまった。この魚は私に狙われている事が解っているかのように、私の射程距離の外側まで移動してライズを繰り返す。私は同じ魚を追って100mも下ってきた事に気付きギブアップした。他の魚を探しながら岸を歩いていると、ウワッというくぐもった声が聞こえた。対岸に目をやると小宮さんも偏差値の高い魚にヤラレたみたいだ。結局13時頃まで粘ってみたが尻尾を丸めて退散した。
1人でボーンフィッシュフラットへイブニング  イブニングはAバー前と決まったが、どうしてもボーンフィッシュフラットでイブニングをやりたくなり、舞い戻ってみると釣り人は私だけ、ライズを探してウロウロしていると、18時半頃に遠くで雷鳴が轟き少し雨が降ってきた。雷雨の中でフラブのスーパーハッチに遭遇した話を聞いた事があり、期待して待つ事にした。はたして数分後にフラットの中央でライズリングが広がった。この魚は小さかったが、これが合図だった様に、そこかしこでライズが始まった。水面にはフラブのダンがチラホラ見え、これを目で追っていると三角頭がパックリ口を開いたのが見えた。
ボーンフィッシュフラットでの17インチ レインボウ私は流心の真ん中に立ち、左右のライズに向かってフラブクリップルをキャストした。何匹か小型をキャッチしたのでサイズアップを目指し下流へと移動した。いつものポイントで何匹かの良いサイズの魚がライズしている。上流にポジションを取りフラブクリップルをキャストすると、簡単に3匹の魚をキャッチすることが出来『とったど〜』と2度目の雄叫びをあげた。
 お立ち台の駐車場にたどり着くと3人がいた。彼らも満足した様子で取り敢えずイブニングメニューを食べるために大急ぎで帰る事にした。トラウトハンターに21時45分に飛び込んだが、出てきたメニューはバーメニュー、ツアコン氏の必死の抗議(15分前じゃないか〜)も聞き入れてもらえず、3日連続で同じハンバーガー&ビールの夕食となった。
  3人はお立ち台でレネ、ボニー夫妻と写真に収まり、レネを追って川に入ったところ、お立ち台からは見えないリフルの中で背中を見せるライズがあったようだ。ミズーリでもそうだったが、20インチもある魚が背中を出しているのに、見えない事があるものだと勉強させられた。ツアコン氏と小宮さんはレネとヨーイドンで釣り始め、レネより先に掛けたと自慢げに話していた。ただ2人ともバラしたがレネはキャッチしたというオチつきだった。沢田さんもレネが取れなかった魚をやって見ろと言われ挑戦したが惜敗、あれは取れんと楽しそうに話していた。

  18日、午前中は例によってボーンフィッシュフラットにヤラレに行った。みんなと別れてミリオネア周辺を2時間ほど歩き回ってボーンフィッシュフラットに戻ったが、すぐに時間となり今年のヘンリーズフォークは終了した。午後はヘンリーズフォークの垢を落とすため、マディソンの水に浸かる事にした。$3ブリッジから4人別れて釣り始めた。私は始め#10のカディスをフラッタリングして狙ったが、魚は反応するもののUターンしてしまう。そこで#16のブラウンパラシュートにしたところ、これが正解でブラウン2匹とレインボー3匹をキャッチした。$3ブリッジ付近は川岸を上流にも下流にもウェーディング可能だが、ドリフトボートに乗ればウェーディングで入れない場所にも行けるので良いと沢田さんが話していた。マディソン名物の巨大ブラウンは釣れなかったが、それぞれ楽しむ事が出来たようだ。遊んでくれた魚たちに感謝感謝、これにて今年のアメリカ遠征も終了となった。
マディソンリバーのブラウントラウト マディソンリバー $3ブリッジ付近


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